千家十職
茶道を嗜む方でしたら、皆さんご存じ、三千家御用達のお道具屋さんです。
1915年(大正4年)に松坂屋百貨店で職家の制作した千家好みのお道具の展観がおこなわれたとき、はじめて「千家十職」と呼ばれ、以来、通称となったそうです。*1
茶の湯の世界では今でも「職家」が呼称だそうですが、千家十職という言葉を使うと、いかにも選び抜かれた精鋭たちという響き。さすが松坂屋ですね。代々、千家十職はその時代その時代に合わせて、お家元のお好みのお道具を作ってこられました。
千家十職は、以下の職家で構成されています。
- 奥村吉兵衛(表具師)
- 黒田正玄(竹細工・柄杓師)
- 土田友湖(袋師)
- 永樂善五郎(土風炉・焼物師)
- 樂吉左衞門(茶碗師)
- 大西清右衛門(釜師)
- 飛来一閑(一閑張細工師)
- 中村宗哲(塗師)
- 中川淨益(金物師)
- 駒澤利斎(指物師)
近年までこの名前は代々男子のみが引き継ぐことができたそうですが、時代の変化もあり、最近では女性が務められていることもありますよ。例えば、当代黒田正玄(竹細工・柄杓師)は女性です。昨年の講演会でお話を伺いましたが、とても素敵な女性でした。
夏に行われる淡交会の巡回公演では例年職家さんの講演会があり、私も何名かのお話を聞く機会がありました。また記事にしたいと思います。2019年は、袋師の土田夕湖さんの講演会だそうで、今から楽しみです。